青白い光で彩られた灰色の雲と、
冬の季節の冷たい空気。

何処までも遠くを見通せる。

微かな鳥の鳴き声が時折聞こえ、
普段聞いているノイズとは違う心地よい風の撫でる音。

決して、アクが強い訳でもなく、朝は朝だと自分自身で主張し過ぎてはいない。
けれど自然に独特の強みを持って調和を生み出している。

あと数時間もしないうちにこの空気は影を薄くしていき、役者が変わる。

そんな、「先」を知っているから儚さも多分に、この空気の魅力を強くしているのかもしれない。